親に借金がある場合の相続放棄に関するQ&A

文責:所長 弁護士 白方太郎

最終更新日:2021年07月27日

親に借金がある場合の相続放棄に関するQ&A

Qもうすぐ亡くなりそうな親に借金があるのですが、事前に相続放棄はできますか?

A

 相続放棄は、「相続の開始を知った日」から3か月以内に行うとされています。

 つまり、前提として、相続の開始があったことが要件となります。

 相続は、被相続人の死亡によって開始されるため、相続放棄は被相続人が死亡してからでないと行えません。

 亡くなりそうな親御様がいて、かつその親御様に債務があることが判明している場合(親御様の方から相続放棄をしてほしいとお願いされるケースも多いです)、できることなら今すぐ相続放棄をしてしまいたいところですが、現行法上は行えないのです。

Q親に借金がある場合、相続放棄に向けて事前に準備できることはありますか?

A

 相続放棄は、はじめから相続人ではなくなるという効果があります。

 被相続人の債務を負わずに済むという効果があると同時に、被相続人の財産を取得することができません。

 しかし、厄介なことに、相続財産の管理責任を負うことがあります。

 特に不動産(建物)と自動車が問題となります。

 処分をしてしまうと法定単純承認事由に該当してしまい、相続放棄が認められなくなる可能性があります。

 

 一方で、老朽化により倒壊したり、オイルが漏れたりすることで、近隣に損害をもたらす可能性があり、何らかの形で責任追及がなされる可能性があります。

 そのため、相続財産管理人選任の申立てをするまで、管理責任を負い続けることになります。

 そのため、建物や自動車は、可能であれば、被相続人となる方がお亡くなりになる前に、取り壊しや廃車手続きをすることが大切です。

 売却することも可能ですが、被相続人となる方に債務がある場合、債権者から詐害行為取消権を行使される可能性もあるため、注意が必要です。

 この2つを生前に対応することで、相続放棄はかなり円滑に進められるようになります。

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