被相続人の債務の調査方法

文責:所長 弁護士 白方 太郎

最終更新日:2022年03月18日

1 相続放棄するかしないかの判断のために債務の状況を知りたい

 被相続人が多額の債務を抱えている場合は、相続放棄を行いたいという方がほとんどだと思います。

 もっとも、被相続人の債務の状況については、相続人であってもよくわからないということは少なくないと思われます。

 相続放棄には3か月の期限があり、完全な調査を尽くすことは必ずしも困難なこともありますが、ここでは一般的な債務の調査方法をご説明します。

2 被相続人の郵便物や通帳のチェック

 最も身近かつ簡単な方法としては、被相続人の保管物、郵便物や通帳などを調べて、督促状や利用明細、借用証書などがないか確認する方法です。

 通帳を調べて定期的に一定金額の引き落としがある場合は、借金の返済の可能性があります。

3 信用情報機関への問い合わせ

 貸金業者やクレジットカード会社からの借金については、被相続人の信用情報を取得することが有効です。

 信用情報とは、金融業者の与信調査に利用するため、債務者の借り入れ状況等の情報を記録したデータベースです。

 この信用情報を調べることで、おおよその債務の状況を確認することができます。

 ただし、信用情報は、それぞれの機関ごとに加入している貸金業者等に対する債務の情報しか登録されていません。

 そのため個人間の借金や、違法業者(いわるゆヤミ金)の情報までは記録されていません。

 また、債権回収業者に債権が譲渡されている場合、信用情報を調べても登録が外れている場合があります。

 信用情報機関の主なところとしては、CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターなどがあります。

 参考リンク:CIC

 参考リンク:JICC

 参考リンク:全国銀行個人信用情報センター

4 不安であれば相続放棄することをおすすめします。

 短い時間で亡くなった方の負債を確認することは容易ではありませんが、相続放棄さえしてしまえば、そのきんがくがいくらであろうと、また、後から借金が見つかった場合であっても、その借金を背負う必要はなくなります。

 逆に、一見すると借金は大きくなさそうだからと相続してしまい、後から高額な借金が発覚した場合には、もう相続放棄ができなくなってしまうということもありえます。

 そのため、財産状況が分からず借金がどれだけあるかわからないという場合には、相続放棄してしまうことも選択肢であるといえます。

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